SEVENTH SIGN 対談

こんどー>
それじゃさっそくですけどSEVENTH SIGNってのはどういうゲームなんですか?

エリック>
まず大まかに言うと装備品が武器とアクセサリーだけで、
オリジナルシステムでステータスを強化していくゲームになります

こんどー>
武器だけってのは右手と左手ってことですか?

エリック>
左手は封印しました;

アシストシステムでは、各キャラクターのパラメータを上昇させるチップとなる
アシストポイントっていうのが与えられて、
そのポイントを四人のキャラクターの六つのステータスに
それぞれ五段階まで割り振って個別にステータス強化ができます

キャラクターAに多く費やすかとか、
どのパラメーターにどれだけ費やすかとかもある程度自由に設定できるのですが
割り振るパラメーターにも制限があって、
序盤ではいきなり「MAXまでアシスト」というようなことはできないようになっています
後半になるほど幅広い割り振りができるようになりますね

こんどー>
アシストポイントってのは敵キャラが落とす経験値がわりのモノなんですかね?

エリック>
アシストポイントはゲームの進行すると追加されていきます。
敵が落とすと便利すぎてバランス崩壊していまいますので;

こんどー>
そのへんバランス取りは難しそうですね…

エリック>
バランス取りは前作で大失敗したので今回はゲーム10周はやる覚悟です;

こんどー>
スゲーなそれは(笑

こんどー>
6つのステータスってのは具体的には?
攻撃、防御、HP、MP あとは … すばやさ、運?

エリック>
はい、その通りです!
だいたいどのパラメーターにポイントをつぎこんでも
同じくらいの見返りがあるように設定するのも難しいですね……。

こんどー>
万人に万人の答えと、適度な難易度を与えるのは難しいですよね。

必殺技や魔法なんかはどうやって覚えていくんでしょう?

エリック>
魔法はもう一つのシステムのフォージシステムで覚えていきます。
フォージシステムは材料を使って武器を鍛えたり、お金に換えたりもできるようにしています。

フォージシステムで扱う材料の価値が高く、換金はお金を手に入れるのに有効な手段なので
武器を鍛えるかお金に変えてアイテムを買うか魔法を覚えるかの三つを選ぶことになりますね

こんどー>
ほほー!
そこでいろいろプレイヤは試行錯誤するわけですか<鍛えるorアイテムor魔法
ん、ということは右手とアクセのアイテムはあんまり更新されないってことなんですかね?
ひとつの武器をシステムによって鍛えていくっていう…

エリック>
武器はフォージシステムで鍛えた武器を装備するので
材料を使って武器を鍛えると装備の更新があります。
アクセサリーはアシストの価値を奪わないように属性防御の上昇のみ効果があるので
アクセサリーはそれほど変わらないと思います

もう一つ、属性も結構戦闘に絡んできていますね

こんどー>
お、属性!

エリック>
仲間は四人まで仲間になるのですが、それぞれ使える属性が決まっています。
だからジャンケンでいうところのパーの属性が敵が多いところでは
チョキ属性のキャラクターの魔力や素早さをアシストすれば戦闘が楽になったりします。
エンカウント戦闘で敵の属性をすぐにわかるようにするのが大変でしたね;

こんどー>
そのへんの見極めをうまいことプレイヤーに導くのは技量が問われそうですね
エリックさんが苦労なされるのもわかる気がします

エリック>
殆どが火、雷、氷に関係するストレートな名前の敵ばかりで、ちょっとつまんないかもです;

こんどー>
いえいえ、わかりづらいより100倍いいと思いますよ(笑)

エリック>
本当はもっと敵の名前で遊びたかったですね おれの50円~みたいな感じで

こんどー>
黒歴史実況みたいなカンジで(笑)

エリック>
黒歴史RPG見てるとぱくりたくなるので困ります笑


フィールドについて

エリック>
システム関係だと、特徴といえるのはそのくらいですね

あとはマップがフィールドとリンクしてたりすることくらいですね
ツクール3のフィールド画面での移動ではなくて
全てダンジョンマップで移動させています

フィールドは完全に地図としての役割と、
ドラクエでいうところのルーラに徹しているわけです

こんどー>
ああー、スターオーシャンやマザーシリーズのような感じですかね

エリック>
そうですね、
とことこ歩いた方が冒険している感が出せるかな?と思ったのでやってみたら
システムの容量を食いまくりました;

こんどー>
そうすると街と街をそのつどダンジョンでつないでいっているってことになるんでしょうか
そういえばSNSで公開なさっているスクリーンショットも
そういった類のものが多いような気がします。

エリック>
はい、だいたい街道系が多くなりました
普通の森ばかりとかトンネルばかりとかだとつまらなすぎるので
山を越えたり川沿いを作ったりしました

自然系はやっぱり差別化が難しかったです;
だいたい東側は水、北は雪、南部は森みたいな感じで印象を変えています


シナリオについて

こんどー>
そういえばシナリオはどんな雰囲気になっているんでしょうか?

エリック>
シナリオは主人公の物語と
主人公が授かったサインという力の源泉を巡る物語のふたつあります

二つあるというより、主人公の話がサブプロットに据えてあるのですが、
結構こっちも前に出ているかな?って感じになってしまいました;笑

こんどー>
源泉…というと、どうして主人公がその力を持つに至ったか、
なぜ主人公が選ばれたか、みたいな感じですかね?

エリック>
そうですね、話の本筋であるサイン関連と主人公の話を
随所で関連付けないといけないので、
主人公のこと、いわゆるサブプロットと接点を持たせています。

こんどー>
主人公のお話っていうのはちょっと具体的に言うとどんな感じですか?
今んところの私のイメージだと
父親が突然いなくなってしまった!なぜだろう? みたいな
親族関係の何かかな?とかにらんでいます。

エリック>
そうですね、主人公は父親と姉の三人暮らしをしている青年です
で、父親は病気でして、
彼は父親を介護しながら日雇いの野良仕事で生計を立てているんです

もちろん男の子だから自分の将来に対して過度に期待を抱いたりして、
つらい現在から抜け出したいって変身願望があるわけですね
で、姉の方は働いたりしないでお酒を飲んでぐうたらしているわけです

ここで父親を介護って話なんですが、
彼は父親がいるからこそ姉から逃げることができないんですね
で、いろいろあってサインを授かって姉を殺して逃げていくと

こんどー>
姉を殺して!!!!!
さらっとスゲーこと言いましたね!(汗)

エリック>
実際、「お姉さんを殺したのは間違ったことじゃなかった」とかほざきだす
トンデモ主人公の話なんですけどね;

こういう部分もサインの方に色々絡めたので
多少無理があるかなーとか思っていますが、
まあ大丈夫かな?と思っています(何

こんどー>
すごい、これはすごいぞ。
なかなかに思春期な主人公が見られそうだ(笑)
そんな主人公に謎の力が授けられて、翻弄されていくってことですか。

エリック>
そうですね、もちろんラスボスとかがいる普通のPRGっぽい部分がメインなので
主人公の話ばっかりやってられないのですけれど;

こういう部分をダイアログではなくヴィジュアル・イメージで表現したので、
ちょっと過度な描写も一部にあったりするんです;

どちらかというと”語るより見せよ”というコンセプトで表現を作っていきました。
キャラクターの行動、例えば小道具を置き忘れた!とかもテキストで語るより
小道具のグラフィックを描いてそれで視覚的に表現するって感じですね

こんどー>
エリックさんの表現力、演出力は前回のコンテストで
高い評価を得てらっしゃったので期待しています

私としてもメッセージが多すぎるよりは
そういった小道具で印象を与えてくれたほうが見やすいので助かります(爆)

エリック>
演出本当に下手なんです;
本当に頭をひねらないとアイディアが出てこなくて。

テキストで語るよりそういったモンタージュを使ったほうが
プレイヤーの理解の手助けになると思ったので前半は特に気をつけて入れましたね
特にセットアップで忙しい前半は
ストーリーの柱や方向性を形付けつつもシナリオを展開しなければいけないので
一番時間をかけました

こんどー>
ずいぶん丁寧に作られたんですね。
これは期待ができそうだなぁ。楽しみです

そういえばスクリーンショットなんかを見ると
けっこう派手な戦闘シーンが多そうですね

エリック>
戦闘シーンは全体で3回くらいしかないですが、
でしゃばって入れてみました

中盤は結構ゆるくなるので色々できました。
コミックリリーフもぐいぐい動かせましたし

最初セブンスサインを作るときに、
今やってみたいRPGと小学生のころやってみたかったRPGを両方作ろう!という感じで
イメージしてたんです
で、中盤に後者が色濃く出てきますね
戦闘シーンも中盤に集中しています

中盤は特に勢いを維持しないといけないので色々と視覚的なアピールも多くしましたね

こんどー>
視覚的なアピール…、なんだろ、アニメティカに気を配ったとかかな?

エリック>
そうですね、アニメティカの消費では前半より中盤が多かったです
まあ、当たり前の話ではありますが;笑

こんどー>
終盤はやはり伏線回収なんかが主になっていくんでしょうか

エリック>
終盤はシナリオがエンドに向かい始めるのですが
伏線はそれほど必要なかったのであまり張りませんでした。
(視覚的な前フリを多用したので、すぐにペイオフしていたため)

エンディングは作る前から決めていたので一番気合入れて作りましたね
こんな終わっている主人公にハッピーエンドをもたらすのがなんとも;

こんどー>
作る前から決めていた ってのはかなり初期から
エンディングの形を決めてらっしゃったってことでしょうか。

エリック>
はい、制作開始直後からハッピーエンドにしようと決めていました。
サブプロットの主人公の私人性が強いので、それ関連でのエンドですね
もちろん全員ハッピー!という終わり方ではないのですが、
まあハッピーだな!って感じですね

こんどー>
素人考えではありますが主人公「個人」としてのエンディングが
ハッピーなものになるとなれば感情移入できるかどうかが
ポイントになってきそうですね。

エリック>
至言だと思います。
プレイヤーがどれだけ主人公を応援できるか、という部分がポイントになりましたね

こんどー>
応援したくなる主人公っていいなぁ!
MOTHERシリーズやLUNARのキャラクタも応援したくなる主人公たちでしたが、
やはりエンディングは私も感情が高ぶって大盛り上がりでした。
SEVENTH SIGNでもそうなっているかと思うと期待大です

エリック>
実際になっているのかどうかは別なんですけどね;;;;;
今のところ誰にもプレイしてもらってないのでちょっと不安なんですよね。
作者には解らない部分ですし

どれだけ共感できるか、というのも大切な要因の一つですよね。
「いや、お前それ違うだろ」みたいな主人公とかキャラだと道化ですし

こんどー>
ズレはあって当然だと思いますが、
あんまりにも主人公とプレイヤの思考に隔たりがあると
ストレスがたまってしまいそうですね。

テストプレイを誰かに頼む予定はないんですか?

エリック>
忙しい時期に誰かに頼むのも忍びないのでリアルの友人にプレイしてもらって
感想をもらおうかな、と思っています
本当はツクーラーにプレイしてもらうのが一番なんですけどね;

作品を作っていると、
たまに「この作品は自分以外の人には本当に面白いものなのかな?」って
疑問に思ってしまいます

こんどー>
いえいえ、ここは胸張ってください(笑)
正直、おもしろくなる要素はたくさんあると思います。
それをうまくいかせるかはテストプレイが重要になると思ってます。
エリックさんには計画性があるんで、
テストプレイが充分にできる環境があるじゃないですか。

エリック>
テストプレイと見直しは超がんばります!
出品一ヶ月前はテストプレイ期間にしているので、これからが勝負ですね

こんどー>
1ヶ月もテストプレイできれば充分だと思います。がんばってくださいね。

エリック>
ありがとうございます。気合入れて調整期間を乗り切ります!